雲海とあさぎり

大江山と雲海

大江山の鬼嶽稲荷神社から見られる雲海は島のように見える山々との対比が絶妙で、全国的にも有名です。ところでその雲海の発生メカニズムですが、それは空気中の水分と昼と夜の温度差によるものです。

雨が降った翌日は地面から大量の水分が蒸発し、空気中に漂います。それが朝方の冷え込みで凝結して水滴となって浮遊し視界が悪くなります。これが霧ですが、この浮遊している水滴はある程度の重さがあるため地表から400m位までの高さの範囲内に収まります。それを上から見ると雲海として見えるのです。

前日の雨が多すぎると蒸発した水分が山を覆ってしまい、観察地点から外が見られなくなってしまいます。しかし雨の量が少なくて昼にあまり気温が上がらなかった場合は、地面から蒸発する水分が少なく、水分の供給源が丹波盆地を蛇行して流れる由良川とその支流河川だけになってしまうので綺麗な雲海は見られません。

最も綺麗な雲海が見られるのは、雨の降った翌日が快晴で昼は温かく夜は星空が綺麗に見られる状態の放射冷却で気温が下がった翌朝。最低気温は7度から12度。前日昼との気温差が10度以上になるとほぼ100%綺麗な雲海が見られます。

この条件が揃いやすいのは10月中旬から11月中旬です。

ただし地形と気圧の変化により風が強いと霧は流されてしまい、見られない事も有ります。見られるか見られないかは運次第という事でしょう!

環境省自然公園指導員 赤松武司

鬼ケ城から見る雲海

鬼嶽稲荷神社から見る雲海